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縦型動画のメリットは? スマホ・SNS向けの作成で押さえておきたいポイント

スマートフォンでの視聴に最適な縦型動画は、今後も需要が増えていくと予想され、その特性に合わせた動画作成が求められています。本記事では、縦型動画の作成に力を入れたいクリエイターやマーケティング効果を知りたい企業担当者に向けて、縦型動画のメリットや作成のコツなどについて解説します。

縦型動画がトレンドになっている背景

縦型動画とは、スマートフォンの向きを変えず、縦向きのまま視聴できる動画のことです。かつてはスマートフォンを横にしなければ視聴しにくい動画が主流でした。これは、パソコンやテレビなどのデバイスで動画を見ることを前提としていたためです。

しかしスマートフォンの普及によって、縦型動画の需要が高まっています。モバーシャル株式会社が2018年に実施した「スマートフォンの動画視聴実態調査」によると、20代~50代でスマートフォンを「縦向きのみ」で動画視聴する割合は32.6%でした。そのうち20代の男女では39.2%とおよそ4割が縦向きのみで動画を見ていることが明らかになりました。この結果からも若者世代を中心に縦型動画のニーズが高まっていることがわかります。

参照元:「スマートフォンの動画視聴実態調査」モバーシャル株式会社
https://www.mobercial.com/article/smaphoneresarch5/

このようなユーザーに対し、YouTubeの「ショート」やInstagramの「リール」、人気アプリ「TikTok」などの縦型動画を扱うSNSや動画配信サービスが増加したのも縦型動画がトレンドになっている背景のひとつです。そしてこれらのプラットフォームやアプリ内で流れる広告も必然的に縦型に移行しており、今後も縦型動画へ注力するクリエイターや企業マーケティングが増加することが予想されます。

縦型動画ならではの3つのメリット

縦型動画を制作する際には、縦型動画ならではのメリットを理解し、戦略的に取り入れることが重要です。ここでは動画制作前に把握しておくべき、縦型動画の代表的なメリットを3つ紹介します。

1. 片手で視聴できるため完全視聴率が高い

縦型動画は視聴時にスマートフォンの向きを変えずに片手で視聴が可能です。

最初から腰を据えて長時間の映画やドラマなどを見るのであればともかく、「視聴のためにデバイスの向きを変更する」というワンアクションは、どんなに短時間で済む行動でもユーザーの手間になります。
その点、縦型動画は余計な手間がかからず、すき間時間などでスマートフォンを操作する流れで動画が見られます。そのため、結果的に完全視聴率の高さにつながります。

また、狭いスペースやすき間時間に動画鑑賞をしたい人にとっても縦型は便利な要素です。たとえば、満員の電車やバスなどで動画のためにスマートフォンの向きを変えるのは大変です。しかし、縦型動画であればその手間がなく、片手でスムーズに見続けられます。

2. 画面サイズが300%上がるため注目されやすい

スマートフォンで視聴した際の画面サイズも、縦型動画は横型動画に比べて画面サイズが約300%もアップします。

画面サイズの向上は人目を引く効果があります。特に何かを訴えかけたい動画であれば、縦型にすることで没入感が得やすくなり、より強くアピールすることも可能でしょう。

3. SNSとの相性が良い

前述したように縦型動画に対応したSNSが増えています。総務省情報通信政策研究所が発表した「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、SNSの中でもLINE、Instagram、YouTubeの利用率は高く、利用者も10代~50代と幅広いです。

そしてこれらのSNSは、縦型動画の配信がしやすいプラットフォームであり、広告動画も縦型が増えています。
特にSNSの利用時間が平日、休日ともに長いのが10代と20代です。この世代をターゲットにした動画作成をするのであれば、縦型動画は効果的にアプローチできる有効な手段と言えるでしょう。

参照元:「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」 総務省情報通信政策研究所
https://www.soumu.go.jp/main_content/000831289.pdf

縦型動画の作成で押さえておきたいポイント

単純に縦向きの動画を撮るだけでは、縦型動画のメリットを充分にいかしきれません。効果的な縦型動画を作成するために押さえておくべき3つのポイントを紹介します。

動画の尺は短くおさめる

縦型での長尺動画を投稿できないSNSやアプリが多いため、動画の尺は短くすることがポイントです。YouTubeの一般的な動画であれば長尺での投稿も可能ですが、縦型動画サービスの「ショート」はほかのSNSと同様に短い動画に限られています。

また、スマートフォンを使う視聴者には、縦型動画は移動中やすき間時間に気軽に見たいという心理があります。この点を含め、作成する縦型動画は10秒~1分の尺でおさめましょう。遠回しな表現は避けて簡潔でわかりやすい動画にすることも大切です。動画が短いほど、完全視聴率も高くなります。

続きが見たいと思わせる冒頭にする

どんなに完成度が高い動画でも、視聴者の興味を引くものでなければスクロールされ、完全視聴率につながりません。そのため、冒頭部分でインパクトを与えて「続きを見たい」と思わせる必要があります。
たとえば、Instagramでは、Instagram動画を作成する際のポイントとして、出だしの印象を良くするために最初の3秒が極めて重要としています。

参照元:「Instagramの動画機能に引き続き注力」Instagram
https://creators.instagram.com/blog/instagram-reels-creators-simplify-video

そこで動画のターゲット層を明確にし、冒頭部分に興味を引くキャッチコピーを入れるなどの工夫をしましょう。さらに視聴者が「何を訴えている動画なのか」を理解しやすい構成にすると、冒頭以降の続きも見てもらいやすくなります。

配信先のユーザー特性に合わせた内容にする

配信する媒体ごとにユーザーが求めている情報は異なります。配信先に適した動画内容にしなければ視聴率の上昇は難しいでしょう。そのため、動画作成時には各SNSやアプリの特長やユーザー属性を把握しましょう。

たとえば、TikTokは商品の効果を実感できるような映像や、トレンドや季節を意識した動画を推奨しています。また、Instagramでは短尺動画で宣伝色または商売色が強すぎないコンテンツを推奨しています。

多くのプラットフォームではどのような動画を意識するべきかサポートコンテンツなどで紹介しているため、これらも参考にしつつ、利用ユーザーの特性を理解した上で動画を作成しましょう。

参照元:「ユニークでインパクトのあるTikTokコンテンツを作るためのおすすめガイド」 TikTok
https://tiktok-for-business.co.jp/archives/9482/

参照元:「Instagramの動画機能に引き続き注力」Instagram
https://creators.instagram.com/blog/instagram-reels-creators-simplify-video

縦型動画の主な配信プラットフォーム

縦型動画の配信に向いているプラットフォームはさまざまあります。ここでは主な配信プラットフォームとその特徴を紹介します。

YouTube

YouTubeは、ユーザーの年齢層の分布が幅広いため、多くのユーザーを獲得できるのがメリットです。YouTubeの「ショート」では、最長60秒までの縦型動画投稿が可能で、クリエイティブ動画をはじめ、広告も縦型動画で投稿できます。

ショート動画はチャンネル登録者以外でも視聴可能で、動画の中にはショートで興味を持ってもらい、長い本編動画に誘導する動画もあります。活用次第で多くの可能性を広げられるプラットフォームです。

Instagram

Instagramでは「ストーリーズ」と「リール」で縦型動画を投稿できます。ストーリーズは投稿から24時間で消去されるため、ライトな内容を身近なフォロワーと気軽にシェアしたい際に便利です。「Instagram Day Tokyo 2019」で報告された調査によると国内ユーザーの約7割がストーリーズを使っており、1日あたり約700万もの投稿がされています。

参照元:「#IGDAYTOKYO2019」
https://fbb-brand-creative.s3-ap-southeast-1.amazonaws.com/instagram-day-tokyo-2019/3.+%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%A7Instagram%E3%81%8C%E6%84%9B%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E7%90%86%E7%94%B1_Omi-san.pdf 

一方、リールは縦型動画が連続で流れ続ける機能です。専用タブを押すことでフォロー・フォロワー以外の動画も流れる仕組みになっており、投稿することでより多くの層に情報を届けられる可能性が高まります。

TikTok

TikTokは投稿される動画の大半が縦型動画であるだけではなく、動画と動画の合間に表示されるインフィード広告も縦型の、縦型動画に特化したプラットフォームです。

総務省情報通信政策研究所が発表した「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると10代、20代のユーザーが多く、年齢層が上がるほどユーザー数が減っています。ですので、10代、20代をターゲットにしたい場合におすすめのプラットフォームです。

参照元:「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」 総務省情報通信政策研究所
https://www.soumu.go.jp/main_content/000831289.pdf

企業による縦型動画の活用事例

縦型動画の効果に注目し、注力している企業は少なくありません。前述のプラットフォームを実際に活用している企業の事例を紹介します。

【YouTube】株式会社マイナビ

株式会社マイナビの「マイナビ転職」では、YouTubeのショートで職場や面接での「あるあるネタ」などをコミカルな再現ドラマで紹介しています。ターゲット層が共感しやすい内容が多く、転職などに役立つ情報も組み込まれており、気軽に視聴しながら転職や仕事に関する知識が身につきます。

アンカーテキスト:マイナビ転職【公式】YouTube
https://www.youtube.com/@user-cl7hl6us2l/shorts

【Instagram】株式会社クラシコム

株式会社クラシコムではInstagramのリールで、おしゃれなファッションコーデや思わず欲しくなるハイセンスなグッズなどを紹介しています。どの動画もテロップ入れることでわかりやすくなっており、マナーモードでの視聴にも配慮しています。

アンカーテキスト:株式会社クラシコム【公式】Instagram
https://www.instagram.com/hokuoh_kurashi/reels/

【TikTok】ロート製薬株式会社

ロート製薬株式会社はTikTokで、人気インフルエンサーや人気音源を使った商品紹介動画などを配信しています。10代、20代に向けた製品とリズミカルで明るい構成がマッチし、ターゲット層が楽しみながら視聴できる工夫がされています。

アンカーテキスト:ロート製薬【公式】TikTok
https://www.tiktok.com/@rohtotiktok

まとめ

縦型動画は今後も需要が増えていくと予想され、配信先のユーザー特性に合わせた動画の作成などが求められます。
ビデオブリッジでは動画制作を検討中の企業と、実績のある動画制作クリエイターをつなぐ、マッチングサービスを提供しています。ハイクオリティな動画をお求めの際には、お気軽にお問い合わせください。

●参考URL

縦型動画のメリットは? スマホ・SNS向けの作成で押さえておきたいポイント

==写真・イラスト==
Photo AC:https://www.photo-ac.com/
illust AC:https://www.ac-illust.com/

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